2008年11月10日

ハーフマラソン

長く歩く。長距離走。ひたすら泳ぐ。瞬発力でない系の運動は得意な方である。

仕事柄、1つのことを続けるのも上手である。

自然に、いつからか、体力維持も兼ねて週1でジョギングするようになった。

すると、追究することが本職である以上、行きつく先は決まっている...

マラソンだ。

さすがにフルマラソンは長い。ということで、初ハーフマラソン(21キロ強)を去年走ったところ、悪くはなかった。今年も1度、と思って友達を誘って申し込む。しかし!! まずいことに気づいた。

時間制限がある! 1時間57分以内。1キロ=5分30秒という、極めて理系的に計算された数字。好きじゃない。現状だと、そのペースで5〜6キロ走るだけでいっぱいいっぱいなので、21キロは保てるわけがない。しかし、申し込み金は戻ってこない。誘った友達は:

「うーん? (俺も初めてだけど) 何とかなるでしょ」

この男は、運動能力が高いので、あてにならない。

本番では、途中に関門がいくつかある。1キロ=5分30秒相当でそれらの関門を通過しないと、失格になって回収(!)されてしまうらしい。トラックとクレーン車が後ろから追いかけてきて、走っているところをクレーンで「ういーん」とつまみ上げられて、トラックの荷台に「ういーん」と降ろされるイメージ。格好悪すぎ!実際には、バスか何かで運ばれるのだろうけど...

まだ2ヶ月ある。練習によって回収を避けるしかない。

長距離を走るには2つの鍛錬が必要なようだ。

1つは当然スタミナ。

もう1つは筋力。去年の経験によると、日頃から5〜10キロ走っていても、本番で15キロとかになってくると、足が前に出なくなる。呼吸は余裕があり、さほどゼイゼイ言わない。「長走り筋」が足りないのだ。

そこで、トレーニング。


週1回だった走りを週2回にしたら、スタミナはものすごく改善した。結構ペースを上げ下げしても疲れない。坂を登っても疲れない。私用で電車に乗り遅れそうなときも、職場から駅ホームまで歩いて8分のところを4分にできる。有用。怪しいけど。


筋力の方は、長距離を走りこむしかない。週2回のうちの1回を10キロ、15キロなどの長距離にした。最初は疲れるが、徐々に普通になる。文京区本郷の職場から15キロだと、埼玉県に入って浦和直前くらいまで行けてしまう。

こうやって、回収されない安全圏に入ったのであった。しかし、走りすぎは毒である。

  • 長距離を走ると、特に関節などに無理がかかってケガをしがち。マラソン選手もそうだ。

  • 長距離を走った後は、疲れすぎて、仕事にしろ遊びにしろ手がつかない。例えば六本木に行ってサルサを踊ることはまず不可能である。

  • 時間を確保して走らないといけないので、生活の他の部分に皺寄せが来る。同じ日程でこつこつ走り込むことが大切なのはわかるがね...

  • 楽しくない!!マゾだ。苦痛ではないが、そこまで苦労して記録出したいわけではないし。練習した分だけ数字が出るのが楽しみ? あまりそう感じない。スポーツはやはり2人以上のものがいい。流行もあって、各地にジョギングクラブがあるようだが、走る行為は1人なのに、わざわざ人と集まることは自分の趣味にはあわない。本番が1人なら、練習も1人。うむ。

本番。高名な横浜ハーフマラソン。3000人くらい。すごい盛り上がり。会話は極めてマニアック。「この何キロを何分何秒で行けば...」 など。みなとみらいを走ると思いきや、スタートとゴールが山下公園なだけで、後は、船のコンテナや貨物電車がある怪しい工業地帯を黙々と走る。景色よくない。うーむ。

練習の甲斐あって余裕だった。最初から最後まで1キロを5分丁度で走って1時間45分10秒。去年より17分も速かった。回収リミットからも12分も速いので精神衛生上よい。友達は、先週まで風邪などでへばってたにも関わらず、さらに良いタイムだった。油断しないで正解だった...レース後の中華街で、ジャージ着用率が高かったことは言うまでもない。

次からは、制限時間が緩いのを、友達と一緒に走りたい。個人競技だ、とか言いながら、大会に出るなら、友達と行くくらいが楽しいということ。練習も2週間なら緊張を保てるが、2ヶ月だと気持ちが疲れる。スポーツは楽しいのが一番。